第5回(2020)バスケコラム基礎編 五大栄養素について~脂質~
はじめに
こんにちは。3月になり、新しい出会いと別れがありました。プライベートではなく、職場の環境ですが(笑)皆さんもそろそろそういう時期ではないでしょうか?
今回は基礎編である五大栄養素の脂質についてお話しします。脂質は太る=悪者という印象を持った方が多いですよね?しかし脂質は大事な役割があるのです。
脂質の役割
・貯蔵エネルギーが1gあたり9kcalと高い
糖質やたんぱく質は1gあたり4kcalに対して脂質は2倍以上も高く貯蔵効率が優秀
皮下脂肪がある理由は内臓保護や体温保持のためです。
・細胞膜を作る
・胆汁酸(コレステロール)が脂質の消化吸収を助ける
・脂質を運搬する
・恒常性の維持
・生体機能の調整
・脂溶性ビタミンとして働く
そもそも脂質は大きく4つの分類に分けられます。
①単純脂質→貯蔵エネルギーや内臓保護、体温保持の中性脂肪など
②複合脂質→細胞膜など生体膜を形成するリン脂質。他にHDLやLDLなど
③誘導脂質→DHAやEPAで有名な脂肪酸やコレステロールや胆汁酸などのステロイド
④その他→炎症、発熱、疼痛反応、血圧調整、体温調節、血小板機能、生殖などの生理機能
脂溶性ビタミン
ビタミンA…視覚機能、皮膚乾燥・角質化防止、成長促進、糖たんぱく質の生合成、発がん抑制作用、免疫機能、味覚機能、抗酸化作用
ビタミンD…カルシウム吸収、カルシウムとリンの代謝や再吸収、骨芽細胞の産生、胎児の成長、神経機能、免疫、細胞の増殖と分化
ビタミンE…抗酸化作用
ビタミンK…血液凝固、骨形成
必須脂肪酸
人が体内で十分に合成できない脂肪酸のことで、リノール酸とαーリノレン酸があります。脂質の運搬や血管へのコレステロール沈着や脂質異常症の抑制に効果的です。
リノール酸→アラキドン酸を合成
参考文献
編者:灘本知憲/仲佐輝子 新食品・栄養科学シリーズ基礎栄養学(第4版) (株)化学同人 第4版第1刷2015年3月10日
編:薗田勝 栄養科学イラストレイテッド生化学改訂第2版 羊土社 2015年3月5日第2版第4刷発行