第18回(2020)バスケコラム いも類
はじめに
前回は穀類について書いたので今回はいも類について紹介します。
穀類についてはこちら
いも類
いも類は根(さつまいも、やまのいも、キャッサバ)や地下茎(じゃがいも、さといも、こんにゃくいも、きくいも)が肥大化したものでビタミンCやカロテン、カリウム、カルシウムが豊富です。
さつまいも
カリウム、ビタミンCが多い
12-13℃、湿度90-95%で貯蔵
切断すると断面から白い乳液が出る(ヤラピン)
貯蔵期間が長くなるとでんぷんの糖化が進み、甘みが増す
ブドウ糖、水あめ、アルコール
じゃがいも
カリウム、ビタミンCが多い
0-8℃、湿度80-90%で貯蔵
芽や光が当たって緑色になった皮にソラニンという有毒が多く含まれる
マッシュポテト、コロッケ、ポテトチップス、でんぷん
やまのいも
じねんじょは糖質13-25%、たんぱく質2-4%とイモ類としては多い
ねばねば成分はムチンで胃腸にやさしい
とろろ汁、かるかん、まんじゅう、はんぺん、がんもどき、そば
さといも
さといもには親芋と小芋、孫いもがある
いもの上部に葉がついているのが親芋、親芋についてできるいもが小芋で、小芋についてできるいもは孫いも
糖質11%
カリウム、ペントザン、ガラクタン、デキストリンなどの多糖類が多い
ねばねば成分はガラクタンで、えぐみはホモゲンチジン酸とシュウ酸カルシウム
こんにゃくいも
こんにゃくは小芋を2-4年栽培して得られる親芋が利用される
コンニャクマンナンやグルコマンナンなどの多糖類でグルコースとマンノースが1:2の割合で結合したもの
収穫したいもを水洗い日干しした後、約5mmの厚さに縦切りにし乾燥したものを荒粉
荒粉をつきうすで粉砕したものを精粉
精粉を水と混ぜ膨潤して糊状になったら石灰乳(水酸化カルシウム)を混ぜ、型枠に入れ固め沸騰水で加熱して凝固させ冷水中にさらしてつくるのがこんにゃく
コンニャクマンナンは消化されにくいのでダイエット食にも用いられる
きくいも
イヌリンを含み、漬物として使われる
キャッサバ
マンジョカ、マニオカ、タピオカ
ブラジル、南アメリカ、アフリカ、東南アジアで栽培される
リナマリンという成分が酵素による加水分解で青酸を生成するので毒抜きが必要
輸入品でなじみがなかったが、タピオカが流行したので恐らく一度は口にしているのではないでしょうか?
いも類は穀類と共に炭水化物が豊富で、食物繊維も豊富なため便通に効果があります。穀類だけでは糖質が足りないアスリートや、グリコーゲンローディングをする方にはイモ類も上手にとっていただきたいなと思います。
評判の良い料理は、里芋の柚子煮、里芋のチーズ焼き、里芋のそぼろあんです。さつまいもは煮崩れしますが、甘煮にしたり天ぷら美味しいですよね。
参考資料
瀬口正晴・八田一
新食品・栄養科学シリーズ 食品学各論 第2版